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基本の切削条件を簡単に理解するための初心者向けガイド

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切削加工における切削条件とは、金属や他の材料を切削する際に設定する各種加工条件のことです。

 

加工条件は加工の効率や品質に大きな影響を及ぼします。

 

例えば切削条件が適切でない場合、工具の寿命が短くなったり加工面の仕上がりが荒くなったりします。

 

この記事は切削加工初心者向けの内容になっています。

内容は最低限覚えなくてはいけない4つの切削条件について記述します。

 

 

 

切削条件の要素

切削条件にはいくつかの要素があります。

それぞれが特定の役割を果たします。

 

切削速度(Vc)

切削速度は材料の種類や工具によって異なります。

これは切削工具の刃先が材料表面に接する速度を示します。

 

切削速度は材料によって異なるため、材料に合った適切な切削速度を設定することが重要です。


回転数(N)

回転数は主軸の回転速度を指します。

切削速度と回転数は関連しており切削速度から回転数を計算することができます。

 

適切な回転数を設定することで切削速度に合わせた効果的な切削が可能となります。


送り速度(F)

送り速度は切削工具が材料に対して前進する速度を示します。

切削工具が材料を削る速度であり時間あたりの送り量(F)として表現されます。

 

適切な送り速度を設定することで、効率的な切削が実現できます。


切り込み量

切り込み量は材料から削り取る深さを指します。

切削工具の進入深さであり工具と材料の接触部分の深さを表します。


切削条件の求め方

 

 

切削速度(Vc)の求め方

切削速度は材料の種類によって異なります。

異なる材料に対しては、異なる切削速度を設定する必要があります。

 

通常、材料メーカーや切削データベースから適切な切削速度の推奨値を見つけることができます。

 

切削速度(Vc)は、次の計算式で求めることができます。

 

Vc(m/min)= π×D×N / 1000

π = 円周率

D = 工具直径

N = 回転数

 

回転数(N)の求め方

回転数は切削速度(Vc)に刃径(D)を関連づけて計算できます。

次の計算式で求めることができます。

 

N(min-1)= 1000×Vc / π×D

π = 円周率

D = 工具直径

Vc = 切削速度

 

 

送り速度(F)の求め方

送り速度(F)は、切削工具が材料に進む速度を示します。

送り速度は1刃あたりの送り(fz)と回転数(N)に依存します。

 

送り速度は、次の計算式で求めることができます。

F(mm/min)=N×f

N = 回転数

f = 1回転あたりの送り量

 

切り込み量の求め方

切り込み量は刃径(D)と材料の種類によって異なります。

 

切り込み量は、工具と材料の特性に合わせて設定されます。

 

同径の工具でも型番が違ったりリード角が違ったり刃数が違ったり、ラフィングエンドミルだったりと違いがあります。

 

切削工具のメーカーの切削条件(ae及びap)を参考にします。

また切削工具メーカーの切削条件はクランプがしっかりしている事が前提です。

 

切削条件の最適化

切削条件の最適化は材料や工具に合わせた条件を選択し、生産性と品質を向上させる重要なステップです。

 

最適な切削条件を見つけるためには経験が必要です。

 

異なる切削条件での切削を行い、目で見て音で聴き、振動を感じ、切り屑を見て最適なところを探し出します。

 

例えば切り屑を見ると切削点の温度などがおおよそ分かります。

 

これらを見ることで加工条件の良否などの情報が読めます。

 

適切な切削条件を見つけるために試行錯誤を繰り返すことが重要です。

品質向上や生産性向上に向けて努力を惜しまないことが大切です。

 

近年では機械のAI判定により自動調整をかけてくれたりもしますが、個人的な感想を言うとまだ発展途上のような気がします。

 

 

 

まとめ

切削条件は切削工具の性能や材料の特性に合わせて設定される重要な要素です。

 

切削速度、回転数、送り速度および切り込み量は加工品質や生産性に大きな影響を与えます。ですので初心者はまずこの4つの切削条件の求め方は必ず覚えてほしいと思います。

 

適切な切削条件を設定することで、効率的な切削が実珸でき、仕上げ品質を向上させることができるようになります。

 

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